誰しも「好きなことを仕事にして、生きて行けたら最高」って思いますよね。
でも、現実には好きを仕事にした結果、挫折したり辞めてしまう人がほとんど。
私の勤める旅行会社にも、毎年「好きな旅を仕事に」を夢見て、数多くの方が入社します。
でも、3年を待たずにその8割以上が辞めていってしまいます。
去ってゆく彼らにその訳を聞くと
- こんな給料では・・・
- 時間が不規則で・・・
- 将来性が・・・
など、会社への不安や不満を、自分の将来に変換した理由を口にします。
でも、それを聞くたびにいつも思うんです・・
本音は「好きな事を仕事にしてみたけど、なんか違ってた」って事だけでしょ、って。
だって好きな事なら「多少稼ぎが少なくて、体力的にキツくて、先行きが見えなくても」それ以上の情熱や気持ちで頑張れるはずですよね。
なんて、去ってゆかれる側からすると、愚痴を言いたくなりますが(笑)
やっぱり、好きな事を仕事にするのは難しいのでしょうか?
これまで四半世紀近く、一応趣味を兼ねた旅行業に勤めてきた自分がとしては、それは「半分は本当で、半分はウソ」だと思います。
そんな「好きを仕事にする」について書いてみたいと思います。
Contents
「好きを仕事に」が難しい半分ホントの理由
まず、好きな事で仕事で続かない訳を考えてみます。
辞めていった方々を見ていて、その理由で見えてきた事はこの3つ。
- 任された仕事が自分に合わない
- 好きな事を相手に指示される不快感
- なかなか収入に直結しない
自分の勤める旅行会社を例にして、それぞれ詳しくみてゆきます。
①任された仕事が自分に合わない
「好きで入った仕事=自分がやりたい仕事」では無いパターンがこれです。
例えば、旅好きな方が旅行会社に入ったとしても、必ず全員が旅行商品の企画や、海外出張に行ける訳ではありません。団体旅行のセールスであったり経理だったりと、自分が苦手な分野を担当しなければならない事も多くあります。
そんな時、本当にやりたい事と実際の業務にギャップを感じて、次第に仕事への情熱が消えてしまいます。
②好きな事を相手に指示される不快感
人間、自分が主体的に決めるのは良いのですが、相手に指示されると嫌なものですよね。それが好きな事であれば尚更です。
例えば、添乗員としてお客様を連れている場合をイメージしてみます。
プライベートでは自分が好きな様に行動が出来ますが、仕事になるとせっかくの旅先でもお客様の対応をしなければいけません。「オススメのマッサージ店を教えてくれ」「モーニングコールを掛けてくれ」なんてどうでも良いお世話ばかりが続きます。
そのうち「そんなの自分で考えて行動しろよ!」なんて感情が湧いてしまいます。
③なかなか収入に直結しない
正直に言います。
「好きを仕事に」だけで人を集めることが出来る業種は、往々にして給料が安いです。理由は簡単で、放っておいても求人が出来るからです。
TDRのやりがい搾取(他ページに飛びます)に象徴される様に、「夢や好きな事」は、雇う側からすれば良い搾取ツールになっています。
で、仕事量や労働時間に対して頑張ってもなかなか報われない日々を過ごすうちに、周囲の別業種の友人や職場の先輩と比べ、その収入の低さに絶望してゆきます・・・。
上に書いた続かない理由すべてに共通するのが「理想と現実のギャップ」です。
思い描いていた夢(=理想)が仕事(=現実)になった時、その憧れていたイメージからは程遠い事を実感し、結局挫折してしまいます。
「好きを仕事に」が難しい半分ウソの理由
じゃあ、好きな事を仕事にして成功するには無理があるのでしょうか?
いや、そんな事はありません。
そのキーワードは「将来の成功ビジョンを描けるか?」です。
本当に好きを仕事にする人達は「好きなことをして、その先の将来にどうなりたいのか」といった、自分のゴールについて明確なイメージを持っています。
好きを仕事にして・・・
- その先にどんな理想の未来を作りたいのか?
- その理想のためには具体的にどんな努力が必要なのか?
- その為にはある程度の犠牲も厭わない覚悟があるのか?
その時点で考えれるゴールをイメージすることで、やりきる強い力が湧いてきます。そして、その実現の為にある程度の割り切りを考える事ができるのです。
例えば、今いる仕事は経験のひとつと考え、
- 自分が希望していない業務でも、見聞が広がると思う
- 自分に合っていない仕事も、とりあえずやってみる
- さらには、将来の成長につながる自己投資の為は怠らない
そんな、目標に対して強い意思を持っている人であれば、結果的に好きを仕事にが実現できのです。
大切なのは「好きな事をしながら、将来成功できるビジョンを明確に描く」ことです。
簡単ではないけとやる価値は十分ある
さて、翻って自分に置き換えてみます。
会社員からフリーランスを目指す私の場合、「自分の日々の実践や経験が、やがて同じ目標をもつ方の価値となり収益を生む」ことができれば最高ですね。
そのためにはやるべき事とは
- 今の自分が出来るビジネスの全体像をしっかりと把握する
- ネタとなる実経験を行動して積み重ねる
- そのアプトプットと試行錯誤を続ける
この繰り返しが「好きを仕事に」が出来ると信じています。
絶対に好きは仕事に出来ます。
簡単では無いですが、やる価値が十分あります!